ありがと
後期研修医3年目 現在、診療所研修中の遠藤です。
以前勤務していた病院で先日当直していた時の話ですが、
病棟に顔を出すと、ある病室から「ありがと」、「ありがと」と言う聞き慣れた声がしました。
以前、訪問診療で何度も訪問してお会いしたことのある女性が誤嚥性肺炎で入院となっていました。
その女性はいつ訪問しても、最後には「ありがと」と言ってくれる。可愛い方でした。
「ありがと」 と言われると、こっちも笑顔になってしまう。
認知症になって、不機嫌になったり、家族に怒ってしまったりして、関係が悪くなっている家族も時折見かけますが・・・・ (つい先日も外来でみました)
この女性の様に、「ありがと」とういう一言が口癖でも良いから
自然にでてくることは、
介護する側にとっても、医療者側にとってもプラスだし、
何より女性本人にとっても、プラスとなってかえってくる良いことだなぁと思いました。
対照的な患者さんを今日は外来で対応して・・・
より一層、そう感じました。
省みる機会
『 看護師含めケアマネや医療スタッフは
医師は偉い存在だと いまだに 思い込んでいる人達が多い
だから 遠慮しがち で距離をおいてしまったりするように思います
その距離を縮めるのは医師側からでないといけない
こちらから 寄り添う?近寄っていく?
スタッフにも患者にも
看護師、スタッフ、患者・家族、が なんでも相談しやすい 雰囲気をつくる!
そんな スタンスでいくしかないのかな。』
と、後輩医師に偉そうにアドバイスしてみて…
日々の自分を省みる良いきっかけ、機会になり、
普段以上に意識して業務に取り組んだ1日でした。
後期研修医 3年目の 遠藤でした。
家庭医らしい症例?
後期研修医3年目 現在、診療所研修中の遠藤です。久々の投稿です。
普段の外来と異なり、土曜日の外来は患者層が異なり、
平日より年齢層が若くなり働き盛りの年齢の方が多いです。
そして、さらに平日は学業で忙しい学生さんも受診されることが多いです。
そんな中、つい先日、
16歳の男子高校生が「たちくらみ」の主訴で貧血検査希望と外来受診されました。
1ヶ月半前から、立ちくらみをするようになった。
運動部でバリバリ運動できていたのに、1ヶ月半前から、少し運動すると息切れするようになったということでした。
春の高校入学時の健診では異常なかったということで・・・、もちろん身体所見でも貧血検査を疑うような所見は認めませんでした。
貧血検査希望で受診され、部活の顧問や親としては検査希望とのことだったので、貧血らしくはないけど、検査するかどうか確認のうえで検査提出しましたが・・・
(後日、検査結果戻ってきましたがやはり、貧血なし)
何か原因があるはず。症状が出始めた1ヶ月半前頃に何かあったはず。
問診をより環境に、家庭環境、学校生活、友人関係、部活に焦点をあてていくと・・・・
ありました!
男女のトラブル。結構おもい感じのもの・・・
それが原因で食事が普段より受けつけなくなり、体重若干減り、立ちくらみでるようになったと・・・。
改めて問診の重要さというか、
身体疾患のみならず、家族、社会的背景を含んだ病いをマネージメントすることの重要さを認識できた症例でもあり、家庭医らしい症例だったと感じました。
急性疾患ではないか、なにか病気はないか、ということももちろん医師として重要。
しかし、背景に何か隠れていないかとういことを意識して取り組めた症例でした。
ただ今回の症例は、そう簡単には、原因となったトラブルは解決できなそう・・。
時間をかけて、トラブルの原因と向き合っていくしかないので、
頑張れ高校生!
「またいつでも相談しにきてください」と言いましたが、
その後の経過が気になるところです。
第2回 宮城プライマリ・ケア研究会
初めまして、泉区の宮城厚生協会泉病院で研修をしています、みちのく総合診療医学センター専攻医1年目の室谷です。
今朝は台風一過の晴れた空が広がっていますが、昨日の宮城県は大雨洪水のため大混乱でした。今回の台風の被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
先週のことになりますが、9月4日に仙台で開かれた第2回宮城プライマリ・ケア研究会について報告します。
前半のポートフォリオ症例発表では、石巻市立病院開成仮診療所から2名、本吉病院から1名、みちのくからは黒木、遠藤の2名の専攻医の皆さんが熱のこもったプレゼンを繰り広げました。
精査の勧めを拒否する患者さんの症例、往診患者家族との「共通基盤」作り、業務改善、後期研修における他科研修の意義について、終末期患者との継続的な関わり・・と内容は多岐にわたりました。
フロアからは症例についての具体的な質問やアドバイス、そしてポートフォリオとしてどの部分を深めるとより良いポートフォリオになるか、というアドバイスなど時間いっぱいまで活発に質疑応答が行われました。
後半は、長純一先生による石巻における被災者支援の取り組みについての講演でした。佐久地域で実践し築き上げられた経験をもとに、医療福祉を復興計画の核として計画実践していくことに情熱をもって取り組まれる様子が語られました。
「石巻の人たちが失ったのは財産ではない、地縁血縁、コミュニティーを失った」という言葉が印象的でした。
会議の後は懇親会会場に場を移し、美味しいお酒に熱々の料理を囲んで宮城県の地域医療について熱い議論が交わされました。
たくさんの出会い、学びありの有意義な会でした。年内にもう一度あるそうなので、次回もぜひ参加したいです。
TWIN企画「第4回臨床アップデートセミナー」 Kurogi daily work①
後期研修医1年目の黒木です。私の内容は、今回から、みちのく絡みのイベントだけでなく、(みちのく所属の)私が現在関わっている学びについてもお伝えできればと思います。
私は東北若手医師ネットワーク(TWIN)という団体にも所属しています。これは、東北地方で頑張る若手医師の活発な交流と、お互いの臨床能力の向上を目指して、2012年2月より活動開始している団体で、これまでに何度も企画を開催しています。
私の初参加は1月。福島で行われた艮陵協議会と共催の「第3回臨床アップデートセミナー」でした。それ以降は運営側で参加し、4回目となる今回(山形開催)は、腹痛症例の最初のプレゼンテーターでした。講師の山中先生やほかの若手の先生・学生の前で、プレゼンテーションをさせていただき、貴重な経験をすることができました。
プレゼンの質が今までよりも向上させることができたため、上手くいったことも、上手く行かなかったことも、今まで以上に浮き彫りになりました。今後次に繋がるプレゼンになったと思っています。
また、新たに東北の学生・初期/後期研修医、指導医もきていただき、新しいつながりをつくることができました。
今回の企画は、自分自身としても、後期研修に入ってから、本当に楽しく学び・交流できたものの一つとなりました!
最後になりましたが、私は九州「宮崎」から東北の地に来ましたが、まだまだ東北に慣れておらず、慣れることが精一杯で、また自分ひとりで出来ることは正直限られていると思っています。でも、九州人だからこそやれることがあるはずと思いますし、せっかく東北「宮城」に来たならば、やりとげたい想いがあります。それは…
①熱い想いを持った先生方と一緒に、患者さんの病気だけでなく、病いやその背景も診ていきたい、広くは地域のためによりよい医療を実践していきたい
②総合診療・家庭医療に興味ある学生・研修医の仲間を増やし、東北6県のつながりを強めていく
⇒それらが自分以外の人の手で広がっていけば、患者さんによりよい医療が提供される、若手医師で「総合診療・家庭医療」の志向を広がれば、いろんな人に伝わっていく(いわゆる無限の樹形図)
そうすれば、もっともっと今以上に東北の医療はよくなると思っています。
それぞれは抽象的で甘ちゃんですが、一つ一つの企画・活動を通じて、達成できるような小さな目標を掲げて、1段1段階段を上っていきたいと思います。
温かく見守っていただければ幸いです。
外部から有名講師がきました!
後期研修医 3年目 遠藤です。
毎年恒例ですが、福井大学医学部の寺澤秀一先生の講演が先週末にありました。
北陸福井で初期研修したきっかけになったのは寺澤先生がいたからでして・・・、
寺澤先生の大ファンでもある私は、毎年楽しみにしている講演の1つです。
「ERトラブル事例の教訓」という題でご講演いただきました。
内容はここで語るよりは、実際に聞いてほしいので、機会があれば
是非いらしていただけたらと思います。
初期研修のみならず、医師であるかぎり為になるお話だと私は思います。
患者や家族の人生に寄り添う診療に取り組んでいる寺澤先生のお話
いつ聞いても 心に響きます。
来年も楽しみです。
(講演の写真は私もっておらず・・・ クリニックの敷地にあるフェンスに咲く花を)
家庭医療学 夏期セミナー
後期研修医1年目の黒木です。久しぶりの更新です。
皆様暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
私は8/1-3、湯河原で行われた、日本プライマリケア連合学会の「学生・研修医のための家庭医療学 夏期セミナー」に参加してきました!
※実はこの記事、参加当日に書いておいたのですが…パソコンの不具合により消えてしまったものです。下書きから見つけたので、現在加筆修正しお届けしております。
今回私自身夏期セミナーは初めての参加でした。参加の目的は、セッションの共同講師ならびに病院紹介のためでした。
学生・研修医向けセッションは、「レゴで創る被災地医療の未来」で東北大学の先生、他病院の先生と、講師側で参加でした。また、ポスターセッションで初期、後期研修のアピールもしてきました。
近頃は、学生さんと真剣にディスカッションする機会がなかったので、柔軟で新鮮な意見に驚かされ、また勉強になりました。ファシリテートする機会を頂いて本当に感謝しています。
写真は、セッションで完成したレゴと、コミカルな指導医とおとぼけ研修医です。(←自分で言うか笑)